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アイテム詳細

河合 隼雄

岩波書店

グループ:Book

ランキング:65476

価格:¥ 2,100

発売日:1986-05

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カスタマーレビュー

生き方の指針を得た  (2006-04-06)
 心と現実の出来事がどんどん分断されている中で、なかなか安定した自己存在の基盤を見つけるのが難しい時代に、何か救いのようなものを見つけました。私も含めて、創造的な仕事に関わっている人の多くが、大なり小なり心と現実に起こる偶然を大切にしているとおもいます。何か発想に困ったり、うまくいかない時にこの本を読むと因果的な思考に偏りすぎている自分に気がつきます。これからもこの分野に関して、狂信的でなく、科学的な理解が深まるように心がけたいと思います。

とても大事なこと  (2006-02-27)
主にトランスパーソナル心理学や魂というものを素材にして宗教と科学について論じている。宗教は信じること、科学は考えることと分ける事ができるかもしれないが、それでも中には混同してしまうようなところがある。ユング心理学に傾倒している人が多いように思えるが、それはほとんど宗教的な教義としてユング心理学を見ている人が多いように思える。それはユング心理学が心理療法として使えるかどうかを検討することなくただただ、「ユング様」が言った事を鵜呑みにしているえせ心理屋に対する警鐘として僕はこの本を読みました。

たましいと科学の接点  (2005-10-30)
人生の旅の途中で正道を踏み外していたときに導かれた本です。冒頭から「たましい」についての記述からはじまる。たましいって何?
当時突然、東京から奈良に移り住み、奈良の街を目的なく、ひたすら歩く日々。雨の日は図書館で手当たり次第本を読む日々。知りあいなんて一人もいない。そんな生活が二ヶ月ほど続いたある日、朝めざめると「直感で自分の人生がわかるときがある。その道を歩くと大変な困難に遭うが、得るものも大きい」という明確な言葉が、頭の中から響いてきた。同時に、自分は守らているんだという確信がこころの中から湧き出してきた。何がそうさせたのか?
本書によると「たましい」である。たましいは「ひとつの実体ではなく、ある展望(パースペクティブ)、つまり、ものごと自身ではなくものごとに対する見方を意味している」。「たましいは<想像する>ことを重視する。イマジネーションこそは、たましいのはたらきであり、それを端的に体験するのは夢である」。と語り、次に西欧近代自我が科学技術を武器にして、高度資本主義社会を作り出し、宗教や神話を迷信として駆逐していったかが示される。ところが物質的には便利で豊かな現代社会を実現したはずだが、我々はさまざまなこころの「問題」を抱えることになってしまった。そこで氏は、たましいの復権と科学の知との融合の大切さを説くのです。こうした科学と宗教との接点を考えるヒントが、ユングが提唱した「共時性」です。「意味ある偶然の一致」とも呼ばれ、氏も夢分析を行っていると夢と外的事象との一致をよく体験するそうです。するとすぐに非科学的だ!と非難される。そうではなくて「自分たちの今もっている理論に合わぬから、偶然とか非科学的とか言ってしまうことこそ問題である。あることはあることとして、それを研究しなくてはならぬ」。この開かれた態度こそ、希望であります。

「心」の問題に興味のある方に  (2005-06-15)
 ユング心理学を専門とし、それを用いて「日本人の心」を考える河合隼雄氏の数ある著書の中で、一番最初に読んだのがこの本で、以来すっかり「河合心理学」にはまった私であった。
 「たましい」「死」などについての解説、そして心理療法を「宗教と科学の接点」と位置づけての説明、どれも私には非常にわかりやすく、もっと心理学について、そして心の問題について深く知りたいという興味を引かれる内容だった。「心」の問題に興味のある方に、ぜひお薦めしたい一冊である。