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岩波書店
グループ:Book
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価格:¥ 2,310
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ユングと心理療法―心理療法の本〈上〉 (講談社プラスアルファ文庫)
カスタマーレビュー ![]()
道の状態を理想とする著者の姿勢
(2008-06-17)
私は仏教と心理療法に関心があります。本書を読んで、印象深かった点を二つ述べてみたいと
思う。
ひとつは、河合氏は道(タオ)の状態でいる姿勢を保つことを理想としていること。
ユングが中国の雨乞い師の逸話に注目していたように、氏もそれを重視し、自らをそれに近づ
こうとする。その場合、クライアントにも道の状態が生じることが多くなるという。道とは、
自然治癒力を意味する。カウンセラーは、クライアントの自然治癒力に信頼をおく。カウンセ
ラーが治すのではなく、クライアントの自然に治っていくという。
もうひとつは、重症な統合失調症のクライアントがお寺ですごしているうちに、奇跡的な
回復を得て、日常に戻っていった。その後、しばらくして、そこの住職にお礼をしたいという
ことで、会うことになるが結果的に悪い結果となってしまったことが述べられている。なぜ、
そのようになったか。それは本書を読んでください。
宗教、自然治癒力、人間、治療的枠組みについて、考えさせられた。
育んでいこうとする姿勢
(2008-03-28)
書かれている内容は「カウンセリングを語る」の内容をちょっとだけ教科書的にしたような感じです。
でも、そんなに固すぎる本ではありません。
一章一章読んでいくうちに、河合先生の根底に流れている人間らしさというか”アツい”ものが伝わってくると思います。
河合先生は、物事を捉えるときに自分の「癖」のようなものをを出すことは無かった。
あったとしても自分で気が付いていたから修正していく事が出来た。
あるがままを受容し、物事の本質にある大切な意味を捉えようとしていた。
これは、単に自分が知っている事を「伝達する」のではなく、「育んでいこう、共に成長していこう」とする姿勢があったからこそ出来たことなのでしょうね。
そういう印象を受けました。
表現しえないことを表現する困難さ
(2005-08-10)
けだし名著である。内容は、従来他の本に記載したことの繰り返しが多いが、かといって手を抜いている訳ではない。禅に通じるところがあり、そうでもあるし、そうでもないという記載が多いが、これは著者の真摯な姿勢の反映である。全てに通用する心理学的方法などが、ないからこそ著者はこのように表現するのであり、初心者とベテランではなく中堅で心理療法を行っている方々にお勧めしたい。

