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岩波書店
グループ:Book
ランキング:20223
価格:¥ 3,150
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発売日:1999-07
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潜在能力
(2007-08-01)
アマルティア・センのキーワードは潜在能力である。
その観点から不平等について考察を加えた一冊。
虐げられた立場にいる人に対し、我々にできることは、潜在能力を引き出す手助けをすることであるとセンは語る。
難解だが、地球規模で読まれて然るべき1冊であると思う。
データの不完全性
(2005-07-16)
所得から潜在能力へと発想を転換する。
これは誰しも異論を唱える人はいないだろう。しかし、その潜在能力を何で計測するかは非常に大きな問題である。
本の中でも検討されているが、ほしいデータが見つからないこともあるし、データとして収集することが不可能な場合も多い。
この本だけでは具体的な指標が明示されることもなく、既存のミクロ経済学に匹敵するほどの理論的にもされているとは言えない。
それでもこの本が必要とされるのは、今までの経済学で考えられていた前提が正しいかどうかを考えることが必要だということであろう。
不平等問題を考える上で必読
(2005-05-05)
私たちは簡単に「平等」だとか「結果の平等」「機会の平等」、
「能力」や「学力」という言葉を使ってしまうし
定義することなしに疑うことなしに暗黙的に
共通見解を持っているような気がしたまま話を進めてしまう。
けど、何の平等なのか。
それをこの本は問う。
何かに価値を置いてそれを平等化すれば、他のものが不平等になる。
だから、平等を判断するときには
何を目的として検討するのかを考えた上で、
人間の多様性を認めて所得、効用、自由、幸福など
複数の変数に焦点をあて、ある空間を選択しないといけない。
視点としてセンは「機能を達成するための自由」をあげていて、
それに影響してくる変数として潜在能力をあげている。
センが最後の部分で
「本書は、平等が用件とするものの性質と範囲を検討することを目的としてきた」
と書いているように、
この本は実際にどの場面において何の平等をどう是正するか、ではなく
平等問題を考える際の手法について語っているので抽象論ではある。
内容はなかなか難しいけれど、考え方自体が目から鱗なので、
日本で不平等や格差問題を論じる人にはぜひ読んでほしい一冊です。

