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アイテム詳細

野島 秀勝

岩波書店

グループ:Book

ランキング:651500

価格:¥ 1,470

ポイント:14 pt

発売日:2003-08

通常24時間以内に発送

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カスタマーレビュー

注釈がページ下部についていて便利  (2008-04-26)
シェイクスピア最長の悲劇とのことですが、冒頭の幽霊が登場するシーンから最後まで弛緩せず、緊張感が続き、読み手の関心をひきつけます。
この岩波文庫版は、訳が新しく読みやすいことに加えて、ページの下部に注釈、長い補足は巻末についており、参照しやすくなっている点がうれしいところです。
ただ単に筋を追うだけでしたら、このような注釈は不要でしょうが、一つの場面やセリフに含まれた重層的なイメージを知るためには、専門の研究者でもなければ、注釈で補足してもらう必要があるでしょう。
ストーリーの面白い/つまらないというだけではない、物語の奥行きをうかがい知りたいと思う人であれば、この岩波文庫版が便利だと思います。

オフィーリアに捧ぐ  (2008-03-15)
 世界文学史上、最も魅力的なヒロインは?
 もしそんな問いが投げかけられたならば、私はこう即答しよう。
 狂った後のオフィーリア、と。

 To be, or not to be, that is the question.
 すなわち、非現実的理想か、非理想的現実か。
 生きるべきか、死ぬべきか、などというのは恥ずべき誤訳。
 なぜなら、この狂おしき文句が吐き出されるとき、生などどこにもないのだから。
 生は彼方に、それこそがこの壮大な悲劇を包み込む、まさに問題なのだ。

 それゆえに、オフィーリアが果てしない光を放つ。
 この世界、そんな生に恋焦がれるDaydream Believerは夢遊病者と訳されてさまよう他ない。
 そして、彼女は不条理の世界を圧倒的なスピード感を以って振り切った。
 ただただ憧れを誘われずにはいられない。

 そのオフィーリアを演じることなど、誰を以ってもできやしない。その魅力はテキストに
よってのみ知られうる。顔を持つことの退屈さ、身体を持つことの有限性、それもまた、
この本の教訓のひとつ。
 無論、その破壊力もシェイクスピアの傑出したことば遊びの重層性によってはじめて
引き出され得るもの。野島氏によるこの翻訳は、ただ素人が原典の英語と睨み合ったところで
そうそう気づけるはずもないような優れた示唆を豊富な注釈を通じてもたらしてくれる。
 オフィーリアに限らず、読む度に何らかの驚きを与えてくれる古典の中の古典。

読まなければ解らない奥の深さ  (2007-08-27)
ローレンス・オリヴィエ版の映画を見た時は、正直言って何故ハムレットがシェイクスピアを代表する傑作なのか考え込んでしまった。
事実、ハムレットを失敗作と言い切っている批評家もいる。
しかし実際に本を読んでみると、どのセリフも実に生き生きと輝いており、また注釈を読まなければ解らない深い意味や暗喩が多く隠されている事も知ることが出来る。
例えば、ハムレットがポローニアスに「あんたは魚屋だ」と言った場面なども補注を読まなければ、ただ単に意味の無い冗談を言っているだけにしか聞こえないだろう。
ストーリー自体も、本を読む事で納得出来た部分がかなりあって良かった。

"Readiness is all"  (2007-01-17)
シェイクスピアやハムレットについていまさらここで論じでもしょうがないので割愛。数多くの人がこの作品を
訳しているが、邦訳書としてみた場合の評価だけでいうとこの本はオススメ。今まで長らく自分にとってシェ
イクスピアといえば、長らく福田恒存訳のことを指したけどそれを覆した訳書。
何種類かの邦訳を読んでるけどその中で一番クセが強い。クセが強すぎる、でしゃばりすぎと思う人もいる
だろう。けどそのクセの強さがハムレットには良く合うように思う。
出版時期の近さと似たレイアウト構成から、ちくま文庫の松岡訳と個々の解釈・訳についてちょっと比較し
てみたのだが、無論それぞれによいところがあるし、松岡訳がいいと思える箇所も当然あったけど、自分に
とってはおおむね野島訳のほうが首肯しうるものだった。ホント、松岡訳の慎ましやかさに比べると何と饒舌
なことか。次は野島氏訳の「リチャード三世」を希望。
The rest is silent.

注釈は役に立つ。  (2006-09-07)
シェークスピア四大悲劇の中でも最も有名ではなかろうか?
「ロミオとジュリエット」がその中に入ってないってことを知らない人達でも何となく知ってるだろうからね。

復讐劇っつー位だからドロドロしてるんだろうなとは思ってたけど、本当にまぁ…。
下ネタ多いなぁって。
昔も今も変わらない嫉妬、マザコンはマザコン。

根本的な問題よね。

偉い人達が口をすっぱくして
「古典を読め」
という意味が分かった。
野田秀樹の言葉遊びも、つかこうへいのぎゃーぎゃーしゃべるのもとっくにやられてて、新しいことは別に無いよってこと。
人間性を見つめ、世の中を捉え、自分なりの解釈に載せて、巧妙な劇的構造を作る。
それがこんな昔から既にやられてて、しかもその作者は
「パクってなんぼ」
とはばからず公言してたってんだから。
それよりもっと昔から素晴らしい人達がいたってことさ。

こんなことも注釈が沢山あったから気付いたので、邪魔者扱いできませんな。