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アイテム詳細

浜 六郎

角川書店

グループ:Book

ランキング:61878

価格:¥ 720

発売日:2005-09

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カスタマーレビュー

こういう本が一番危険だ  (2008-06-02)
医薬品にもの申すNPO法人をたちあげて活動している浜六郎氏の著作。高血圧の原因にはちょっとしたストレスや緊張による一過性のものもあり、あわてて薬を飲むのはやめるべきという意見や、そもそも降圧薬を飲んだ方がいいというデータはあやしく、むしろ飲まない方がいいこともあるとしている。統計的な記述はやや読みづらいが誰でも数時間で読破可能。

結論から言うとトンデモ本。一般的な読者は、本著者が善意のある良心的な医師のように見えてしまうかもしれないが、きわめて恣意的なデータの選択と解釈をおこなっており、意図的な歪曲であることを著者自身が理解しているフシさえ見られる。たとえば、慢性的な高血圧の原因が『動脈硬化によって血管の弾力が不可逆的に失われること』が最も重要であるはずなのに触れていないのは、これを第一にしてしまうと著者の持論の説得力が薄れるためと思われる。

本書で紹介されているHanssonの論文は、『高血圧を治療した患者としていない患者の比較』ではなく『普通に治療した患者とさらに厳密に治療した患者の比較』である。このデータで驚くべきことはわずかな目標値の違いだけでも将来発生する確率が有意に変化する疾患があることであって、治療しないくてもいいという意味とは全く異なる。一方で、NIPPON研究という大失敗に終わった臨床研究を持論の根拠としているが、まるで何も言えないような母集団を解析している。たとえば、本研究ではほとんど患者が登録されなかった上、途中でやめてしまった患者が40%という尋常でない多さであり、その患者がなぜ試験をやめてしまったかが全く解析されていないため、この研究は何も結論してはいけないはずである。治療しない群の患者で試験から離脱した人の多くが死亡しているかもしれないのである。フィンランドの臨床試験の解釈も背景因子をよく見ると、『非介入群』の患者も最終的には『積極治療群』に近い割合で薬を飲んでいるが、この点は無視されている!

極めつけは統計学的な信頼度を示すP値が0.3のデータ(これは全く信頼できないという意味)を『70%の確率で信頼できる』と解釈させる表現をしているが、同じことを著者と逆に表現するならば『30%の確率で誤診する医者を信頼できますか?(できるわけないでしょ)』となることに注意すべきである。多数の確証バイアスに加え、相関と因果関係を同義に扱っている。

総論として、600円の本がもし100万部売れれば、著者は6000万円手にする一方で読者の出費は600円しかない。一般常識とまったく逆の持論をタイトルにすると、読者の目を惹いて話題になる。このトリックで(善人を装いつつ)大儲けするシステムが心ない論客によって築かれている点を理解すべきで、とくに読者の健康をテーマにこれをするのは相当問題と思うし、出版社はきちんと吟味してから出版すべきだ。本書を高く評価しているレビューを見ると事態は深刻だ。当然星1つの書で中古品で十分。

副作用は怖い。  (2008-01-12)
降圧剤を服用していて疑問を持っている方、必読の一冊です。
この本を買ったころ血圧がらみでちょうど体調が悪いときでした。降圧剤を飲み始めて1年以上になりますが最近頭重感や手足の冷えが強くなったり他にもいろんな症状を感じるようになりました。それでこの本を読んでいたらちょうど投与されていたカルシウム拮抗剤のことが載っていて副作用のことを知り愕然としました。なぜならばその少し前に担当医の先生に相談していたのですが問題ないから1日1回で思わしくなければ2回服用したらとのことで所要量の倍量飲んだら翌日には体調がおかしくなって約10日仕事を休む羽目になってしまいました。他の作用機序の降圧剤についても聞いたのですが適応でないとのこと。これが裏目に出てしまった。それでやむなく自己責任の下中止してしまいました。そしたら頭はスッキリしてくるし冷えもあまり感じなくなりました。血圧のリバウンドもあまりなく多少不安はありますが今はやめて正解でした。というよりはやむなくそうしたというのが実情ですか。しかし、それでは血圧が安定しないので食事や運動や生活習慣について更に見直すことにしました。著者が飲む必要はないとするぎりぎりの線なので今後もこのままなんとか過ごすことができたらと思っています。本書の内容については賛否両論ありますが服用量を減らしたりやめることはリスクを伴いますのでよく医師と相談されることをおすすめします。その上で自分で判断して下さい。
とにかく薬でこれだけ強い副作用を実感したのは初めてだったのでその恐ろしさも身にしみました。なかなかマイナス面は表に出にくいですがこれを教えてくれた浜先生に感謝したい。
血圧は少々下がってもガンになりやすくなったんではどちらがいいんだかわからないですからね。また、副作用を薬が原因でなく自分の免疫力の低下とか老化現象と思い違いしないことも必要です。メリット、デメリットを比較してどちらを選択するかです。

その後: 服用(カルシウム拮抗剤)を中止してしばらくは漢方薬を服用しながら様子を見て安定していたのですが、親の介護でパニクったり、仕事でたった一人の従業員に10日ほど休まれて疲れでついにキブアップ。仕事も休業するはめになってしまった。他の診療所で別の降圧剤を処方してもらいましたが体調不良もあって最大血圧が200をこえてしまった。すぐに中止し前の担当医と相談して,副作用は気になりますが結局再度一からスタートになりました。環境さえ許せば薬なしで対処できるかもしれませんが、わたしのようにストレスだらけの生活をやむなく送っているものにとってはやはり医師とよく相談することが重要です。浜先生の理論にうまく当てはまればそれはそれでよいとも思いますが。

西洋医学は対症療法の世界  (2007-09-26)
西洋医学的に高血圧の原因は「遺伝」とか「塩分過剰摂取」といわれていますが本当にそうなのでしょうか?

「遺伝」というのは体質が遺伝するのであって高血圧そのものが遺伝するわけではないです。ハゲと一緒です。生まれてずっとハゲの人はいないでしょう。なりやすい体質が遺伝するのです。次に塩分ですが、確かに「塩化ナトリウム」は高血圧の原因の一つでしょうが医者はそれだけで「塩」を毒物扱いにして「減塩」を患者に強要しているのです。高血圧になるのは精製された塩(食塩)であって、ミネラルが豊富な自然海塩はむしろ血圧をさげます。塩には多量のナトリウムが入っています。ですが塩化ナトリウム純度が低い自然海塩にはナトリウムだけではなく有用な微量元素も含まれています。自然海塩は血液に非常に近いミネラルバランスがあり、血管を柔らかくしてくれます。

ナトリウムは塩だけでなく、化学調味料(グルタミン酸ナトリウム・イノシン酸ナトリウム)や肉や魚などの動物性食品にも多く含まれています。逆に植物性食品にはナトリウムを排泄するカリウムが多く含まれています。塩を控える前に化学調味料・肉・魚などを控えるべきだと思う。

高血圧は食の欧米化に伴って増えた現代病の一つです。昔ながらの食事(玄米菜食)と自然海塩の食事に戻すことで高血圧とは無縁の生活が出来るでしょう。

医者も安易に薬を処方しすぎています。薬を出す前に正しい食事指導をするべきです。本当に患者のことを想っているのか、薬を出すにしても正確に副作用を示すべきです。利尿剤を服用して腎不全になって人工透析になる、降圧剤で横紋筋融解症という重篤な副作用があることを知っている患者さんはどれほどいてるでしょうか?

医者からみれば患者は単なる「金のなる木」にしか見えないんでしょうね。

ガイドライン批判の趣意はわかるが・・・  (2007-07-05)
慎重な内科医師の中には、年齢に関係なく厳しい血圧コントロールを勧める最新の「高血圧治療ガイドライン」には違和感を覚える者もいるのは確かだ。厳しすぎる降圧治療目標値の陰には、高価な降圧薬を販売する製薬会社の思惑が見え隠れしているとの著者の意見に私も賛同する。しかし、本書で紹介されている医学的に誤りのあるデータ解析方法や解釈は、著者の主張全体の信憑性を損なうものである。

降圧薬によって血圧を下げるリスクの最大の根拠として提示している「国民栄養調査」や「茨城県の健康診断調査」の解釈方法に問題がある。これらのアンケートによる追跡調査の結果を独自に解析しなおして、「降圧薬非服用群に比べて、降圧薬服用群で自立者の割合が低く、死亡相対危険度が高い」のだから「降圧薬は危険だ」と結論している。しかし、この解釈には重大な誤りがある。2群への無作為な振り分けでない以上、降圧薬服用群の人々は、もともと高血圧以外の何らかの病気で医師の治療を受けている可能性が高いと考えるのが自然だ。例えば、糖尿病や高脂血症などの慢性疾患、更には脳梗塞や心筋梗塞の既往のある人たちが多い可能性が高い。そうであれば、自立者の割合が低く、死亡相対危険度が高いのは、降圧薬服用のためではなく、もともとリスクの高い人たちばかりが集まっていたからという結論になる。通常の医学臨床論文では、2群で比較するならば降圧薬服用以外の因子に差が無いことを大前提とする。

これに比べると、本著に紹介されているフィンランドの大規模介入研究に関する説明は比較的説得力がある。これは、血圧140-150/90-100程度の患者には、降圧薬を投与しない方が長期的予後は良いというものだ。これくらいが穏当な主張ではないだろうか。

著者の趣意は理解できるが、医師の著書である限りは、医学的に妥当な方法を用いて論じる必要がある。また、読者が著者の主張を検証するためにも、引用されている参考文献の一覧をつけて欲しいものだ。

臓器の加齢  (2007-04-24)
 本書は基礎医学の試験が通って進級した大学生が背伸びして一生懸命書いたレポートみたいな内容。殆どの部分が添削必要。もう少し勉強して下さい。
 高血圧は「臓器の寿命」を縮めるものであることは、医学論文に拠らずとも一世紀以上にわたる学問の蓄積により明らかにされている。筆者のみならず多くの医療従事者は、年齢の上での加齢と「臓器の加齢」を混同している。元気そうに見える重症高血圧患者の心臓、腎臓、血管の耐用年数を知り、これ以上余命を縮めないようにするために必要なことが記されているのが高血圧治療ガイドラインである。
 ガイドライン自体にも不備なところが多く、あまり高血圧の病態を理解せず問診と診察を怠り患者さんの血圧を目安に薬だけで下げようとしたり、薬の効果と副作用の検証をしない医師を増やしてしまうかも知れない。筆者はこのような点をきちんと明記して本書を速やかに改訂すれば、治療中断のため健康被害を被った患者からの訴状を受け取ることもないであろう。