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アイテム詳細

小俣 和一郎

講談社

グループ:Book

ランキング:418594

価格:¥ 672

発売日:1997-07

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カスタマーレビュー

絶版になって当然  (2005-08-27)
 本書の出版はアンチ・ユングの人たちを喜ばせ、ユング批判の文脈で実にしばしば引用されたものです。しかしロングセラーの多い現代新書にあって、かなり早々に絶版になりました。その事情は察するべくもないですが、不正確な記述に満ちた本書の内実を見ると絶版になって当然という気がします。
 ユングのナチスとの関係に関しては、フロイト派でユングに批判的な人たちの言説―すでにおおむね否定されている―に一面的に依拠した形跡が明らかに見いだされ、著者の資料批判力を疑問視させます。ユングがヴォータン神のイメージを通してナチス現象を解釈したことを「ナチス賛美」と受け取るなど、完全に文脈が見えていない誤読です。また人類に普遍的なものと想定される「集合的無意識」をことさらに民族的なものと強調するなど、ユングをある程度読み込んだ人ならまずありえないような誤解を犯しています。
 本書に目を開かれたとか、ユング批判の典拠として利用したい、という人は、少なくともユングサイドからの反論にも一通り目を通したうえで判断を下すことをお勧めしたいものです。

ユングはナチズムに加担したか  (2005-07-05)
この本はユング、ハイデガーなどの心理学者がナチズムに加担したというお話である。
だが、ユングについては林道義が「心の不思議を解き明かす」という本でその説に異を唱えている
ぜひ2冊読み比べて欲しい

人の心に関わる人は読むべき本です  (2005-01-16)
心理学が流行するこの時代だからこそ、近代精神医学の創設期に何が行われ、何が隠され続けているのか知ることの意義は大きいと思います。
この本が、絶版になっていること大変残念に思います。

再販を望む  (2004-05-21)
インターネットで購入しようとしたところ、絶版になっていて、どこで調べても入手不能。

しかたがないので、神保町を徘徊探索。
しかし、古書でも発見できず。

ひょっとしてと、思いつき、図書館へ。
無事発見、読破。

ユングに限らず、当時の精神医学の権威が積極的にナチスに協力していたことが分かる。

その結果、「診断」という名の「選別」を行い、大量の精神障害者虐殺へとなる。

過去の異国の話ではなく、「診断」や「医療」が担うべき本来の役割とは何か、を深く再考せられた。

精神医学者の生きざまの違いが分かります。  (2003-08-16)
ユング、ハイデッガー、クレペリン、クレッチマーなど、名前をよく聞く人たちとナチズムとの関わりが記されています。ユングがナチスに協力したという話はどこかで聞いたことがありましたが、本書を読んでその実態がよく分かりました。ナチズムという歴史の暗部に遭遇した学者たちの生きざまの違いが見えてきます。その人の生きざまと理論とは別だという観点もあるでしょうが、哲学、精神医学、臨床心理学などの理論には、それを創り上げた人の人生が影を落としていることが多く、両者が全く無関係とは言えないのではないかと思えてきます。個人的に興味深かったのは、運命論になる恐れさえある気質論を唱えたクレッチマーがナチスと対峙した人だったことです。また、現存在分析の創始者ビンスワンガーがほとんど患者に会わないで執筆ばかりしていた人であったという話も衝撃的でした。私たちは、著書や理論的功績にばかりに目を奪われて、その人がどのような臨床を行っているのかということを忘れがちです。単なる著述家・評論家と本当の臨床家とを峻別していかなくてはならないと思いました。