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集英社
グループ:Book
ランキング:126492
価格:¥ 735
ポイント:7 pt
発売日:2007-11-16
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茂木健一郎科学のクオリア (日経ビジネス人文庫 グリーン も 4-1)
カスタマーレビュー ![]()
脳科学からの考証はなく、結局そうなっちゃったか、という内容
(2008-08-30)
『ひらめき脳』の茂木健一郎氏のエッセイ集。欲望する脳というタイトルで連載されたエッセイ24話分を収載している。各章が10ページ程度であり、仕事の合間などに読むことが可能。
全体を通しての第一感は、非常にわかりづらい、であった。理由は3点。『表現がまわりくどい』『構成が下手』『科学的な考証がほとんどない』である。本書を購入する読者が期待するのは、欲望する脳を科学的にとらえることではないかと思う。ところが、本書では雑学的な一般知識を著者の主観で解説しただけの思想書のような内容に終止しており、それらを科学的にとらえている部分がほとんどない。肝腎の科学的な部分については『まだ明らかでない』の一点張りで、結局行き着いた結論も使い古された言葉でくくられている。著者が曖昧にした部分についても研究は進んでおり、他の書と比較しても著者の勉強不足が露呈している。持ち出している一般知識もウェブサイトで簡単に検索できる情報量より少なく、連載上の字数制限を考慮しても、一冊の書として世に出すからには引用文献やわかりづらい語に注釈をつける配慮が必要と思う。本書に記載されている部分の客観性が曖昧であるのに反して、『客観的な批判基準に準拠せずに、延々と自分語りを続ける人たちにはうんざりさせられる』とあるが、この記載はそのまま本書にあてはまってしまうように思えてならない。さらには、情報量を単純な2進法でくくる考えや嗜好の変化などの記載を見る限り、脳科学についての基本知識が不足しているように思う。『ひらめき脳』『脳を活かす勉強法』と本書の3冊を読んだが、どれも科学的には鵜呑みにできなく、著者が自称する脳科学者の称号に疑問をもたざるをえなかった
本書を読んでもタイトルから期待される結論は得られない。単なる教訓集としても他に多くの良書があるし、脳科学としても推奨する内容ではない。一概に悪書とは言えないが、他人へのお勧め度は低く、星2つとした。
答えが何も書いていない。
(2008-06-19)
正直、期待はずれでした。知りたいことの答えが何も書いていない。
冒頭に、この本を書いた動機は、孔子の「七十にして心の欲する
所に従って、矩を超えず」という言葉にあったと書いています。
当然、読者としては、どのようにしてその域に達することができる
のか、いずれ解が出てくるに違いないと読み続けると、あとがきに、
「利己と利他のバランスをとることはとても難しい」と書いてある。
問題設定をしておいて、最後まで読者をひっぱって、この問題は難
しいんですよというのが答えじゃ、あんまりじゃないですか?
あくまで、日々思っていることを書き連ねた随想、エッセイという
ふうに思って読まないと、裏切られた気になりますので、要注意。
私は面白かった
(2008-05-23)
他の方が言ってるように説明が回りくどくて読み辛いかも知れません。が整理しながら読めば主旨はそんなに難しくないので大丈夫です。ただし話の落としどころが観念的だったりするので、感性が合わないひとには不愉快カモです。
私は個についての考察に深い共感が持てたし、話をそう来たか!的な面白い落としどころに持ってきたりしてくれたので全編楽しめました。
とくに雀の話がぐっときました。
欲望をいろいろな方向から見ると
(2008-03-21)
孔子の「心の欲する所に従って、矩(のり)を踰(こ)えず」をキーワードにして、欲望を見ていきます。
脳科学者でありながら、「科学的」にはっきりと答えを出しているわけではありません。
いろいろな角度から見ながら、真実に迫ろうとする「哲学的」な雰囲気がします。
現代人は、欲望を前面に出す「野獣化」しているといいます。
しかし、それを一概に批判するわけではなく、認めながらも別な方向を示していきます。
汗をかいて得た1万円と、ワンクリックで得た1万円は、金銭的価値は同じです。
でも、人間性としてはそれでいいのかという気持ちもあるでしょう。
人間にとって、苦しみは時を経ることによって、大きな喜びに変わることがあります。
欲望は、苦しみを乗り越えた楽しみというような、複雑なものとしてとらえていくという視点が必要なようです。
著者は、欲望の正体はこれだ!という真実を突き止めているわけではありません。
本書を読みながら、右往左往していくことが、欲望を見つめることになるのでしょう。
読み進むうちに、納得するところが、いくつか出てくると思います。
現代科学の到達と論語のクロスオーバー
(2008-03-20)
茂木さんはティーンエイジャーの頃、孔子より老子が好きだった。一方、茂木さんの友だちのMさんはいつも「論語」を愛読していたという。
それから長い時が経ち、Mさんは弁護士になり茂木さんは科学者になった。そして長い時が経ち、茂木さんは孔子の思想的深みが気になるようになり、Mさんは孔子の実践的知が鼻につくようになった。
ある日茂木さんは、現代資本主義社会を動かす果てしない欲望のことを考えているうちに突然啓示のように「七十而従心所欲、不踰矩」・・・「七十にして心の欲するところに従って踰えず」が心の中に浮かび、「孔子は、とてつもなく難しく、そして大切なことを言っていることが、その瞬間に確信されたように感じたのである。」(P.10)
現代世界を言い当てているように見えるダーウィンの適者生存やホップズの「万人の万人に対する闘争」とこの孔子の到達とは一体どういう整合性があるのだろう、という疑問をめぐる知的な冒険、いや冒険といっては語弊があるので、「真摯な人間のあるべき理想郷」の探求が本書だ。
結論は「七十従心」=「無為自然」なのだが、ここに至るプロセスを皆さんにも是非読んで楽しんで頂きたい。
茂木さん、いいなあ。頭がいい上にハートがある。お友達になりたい!

