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新潮社
グループ:Book
ランキング:23729
価格:¥ 660
発売日:2008-07-29
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カスタマーレビュー ![]()
「兵隊」というリアリティ
(2008-08-13)
「戦後」も63年目となり、「戦前」はひたすら遠くなるばかりである。
戦前の日本人にとっては、常識であった「兵隊という存在」について、私たちはまったくイメージを持てなくなっている。かつては日本人男性が生涯に必ず一度は経験した兵営の暮らしも、歴史の霞の彼方に消えてしまっている。
本書は、「兵隊」という存在のリアリティを具体的かつ詳細に記述したものだ。
筆者にとってはただひたすら現実でしかない事どもの1つ1つが、実に異様で、実に面白い。まるで良くできたファンタジー小説のように、現代と異質であり、かつリアルなのだ。兵営での暮らしの厳しさと滑稽さは、体験したものにしか書けないリアルさに満ち、かつ今日の暮らしとの懸絶が凄まじい。「兵隊は抑圧に満ちた内務生活よりも戦場に行くことを喜んだ」という記述など、本当に経験者でなければ書けないことである。
戦争を経験し多世代が、このような貴重な記録を書き残してくれたことに感謝したい。
なお、本書は1969年に刊行された同名の書籍の再刊である。文体・表現等、40年を経てなお清新であることにも驚かされる。

