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中央公論新社
グループ:Book
ランキング:2728
価格:¥ 1,500
ポイント:15 pt
発売日:2006-05
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カスタマーレビュー ![]()
名著! 多くの場合、補給が軽視されていたのではなく、局面が許さなかったということが分かる。
(2008-06-08)
具体的な数字を挙げられていて丁寧に分かりやすいので、補給の困難性の本質がどのあたりにあるのか分かるようになってきました。
どんな作戦立案者も補給の必要性を切実に理解はしていたのに、ノルマンジーの連合軍といった極めて少ない例外を除いて確保できなかった理由が、また多くの作戦が補給に眼をつむって戦局を進めた背景がわかります。
また、兵站を歴史的に考察して、補給の方法(軍需倉庫から補給を直接受けた初期の段階、ナポレオンの略奪時代、基地からの永続的補給時代(馬車、鉄道、自動車))の興味深い実例が淡々と述べられています。
最後の「知性だけがすべてではない」という章に著者の結論と現代の軍隊の問題がまとめて極めて論理的演繹的に述べられていますが、ここはぜひ自らお読みください。
クラウゼビッツの戦争論をはじめとする、中公文庫のこのシリーズは良い本が多いですね。
翻訳の悪さを補って余りある内容
(2008-06-05)
近現代の主な戦史を、補給という観点から解剖した異色の軍事史である。
翻訳は、軍事関係書にありがちな原文を直に訳し降ろしたような、籾殻付玄米
といったところだが、それでもズンズン読み進んでしまった。それほど面白い。
細かいところで疑問に思う点もないではないが、こういう観点から戦争を
大きく見る本は非常に珍しいので、文庫本になったのは本当に嬉しい。
現代の戦争は、本書の扱う戦争とは様相が違ってきているが、しかし逆に
現地調達(略奪)はますます致命的な結果を生むようになってきている。
このような本を読んで、最前線で華々しく闘うだけでは戦争は完結しない
という事実を頭にたたき込むことは、軍人はもちろん一般市民にとっても
決して損にはならないだろう。
むしろ銃後のイケイケドンドンが国を滅ぼすことの方が多いことを思えば、
こうした本が売れる方が望ましいと思うのだが・・・それは無理かな。
兵站から見る戦史
(2008-03-18)
兵站というものが戦争においていかに重要なものかを説いた書。
かつては戦地略奪ですんでいた兵站が、だんだんと補給にする必要に迫られてきた。
補給では、戦隊が伸びきってしまうと補給に大量のコストがかかってしまい、大きなロスになる。
これまであまり語られなかった兵站という視点から、戦争の歴史を見るのはなかなか面白い。
具体的な内容は、実際に本書を読んでいただきたい。
第二次大戦の日本は、補給路が壊滅して、結果惨敗した。
ベトナム戦争でアメリカは、ついに北ベトナムのホーチミンルートを断つことが出来ず、敗北した。
派手ではないが、やはり兵站は戦争の最重要要素である。
この本の内容を悪用すべきでない
(2008-03-11)
最も読まれるべき戦史本。しかしこの本で旧日本軍の蛮行を正当化するのは愚か。逆に補給のような基本的なことを考えずに数万、10万単位の軍隊を進軍させると何が起こるかくらいのことは理解できなければならない。旧陸海軍の参謀であってもそのくらいは想像できただろう。当時の日本人は日本軍の補給思想の無さを知っておりその結果何が中国で起きたか知っていただろう。日本人はそれを理解できぬほど馬鹿ではない。もちろん参謀将校も知っていた。彼らは知らぬフリをしているだけ。日露戦争では15年戦争よりも補給を考えていた。この本を通じて知られることは、欧米の戦史は補給をしようと思っても物理的限界でできなかった、しかし旧日本軍は最初からそれをしようとしなかったということ。
国家戦略を考える上で
(2008-01-18)
ヨーロッパのナポレオン戦争からWWIIまでの戦争の話で、陸戦が主な話である。海軍は全く出てこない。
興味深いのは、ロンメルの砂漠戦に必要な補給をどの港で陸揚げするかの見誤りである。
いっぽう、日本に目を向けるとどうであったか。国内はほとんど陸続きであるが、ほとんどが似たような食事、似たような地形、しかもさほど遠くないとなると兵站の発想が育たなかったのは納得できる。国外に行く場合は、南方のガ島のような揚陸も難しく、そこに行き着くだけでもかなり大変なのにもかかわらず、現地調達を旨としていたのは、諦めなのだろうか。
現在の国家のエネルギー食糧問題を考えるに、補給路をどのように確保するか、国家戦略を考えなければならない。

