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筑摩書房
グループ:Book
ランキング:274949
価格:¥ 1,785
ポイント:17 pt
発売日:2003-09
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カスタマーレビュー ![]()
大人の恋愛
(2007-07-09)
昔「バビロンの流れのほとりにて」と「モロッコ革の本」を愛読したものにとっては,二人がその当時,恋人同士だったという話は,興味深いものでした。仕事を持った大人同士は,一緒に住む計画を立てながらも,なかなか実現できず,結局,森有正の死をもって,二人の間も終わるわけですが,彼女が最後に,もしあそこで結婚していたら,私は今,このような形での仕事を続けられていなかったかもしれない,と結んであり,ゆえにこそ,幸せな恋愛の完結が,ここにあるのだとも思いました。自分の本棚を確かめてみたら,偶然にも,二人の本が並んでおさめられていて,静かに呼吸しているようでもありました。悲しいけれども,こういう恋愛もあるということでしょうか
うーん、いいなあ
(2004-03-11)
うーん、いいなあ。最後は泣いてしまいました。森有正という人がたんにおもしろいので、できたら最後まで生き様を見届けてみたいというのは、究極の好奇心で、それが恋や愛とどう違うかというのは、本人も答えられない問題かもしれません。なかに会話文がたくさんでてきて、これが何度読んでもよくわからない。でも、途中から、この会話文がたまらない魅力になります。私がマロニエというのを知ったのは、30年前浪人のころに読んだ森有正の本。でも、どういう木かはわからずじまいでした。マロニエが栃の木だというのは、最近パリジェンヌから聞いて知ったことです。
過ぎた日の謎解きのように
(2003-11-29)
私が森有正を知ったのはもう30年前になろうとしている。
栃折久美子もその頃、森有正の日記に出てきて、本に装丁者として名前が記されていた。
本が好きで本を作る事にも興味があった私は同時進行に二人を知り、二人の仕事を見てきた訳である。
私は森有正の文章で日記は特に細かく彼の行動を伝えていたから「どんな人だろう」と言うよりも「何て人だろう」と思い、憎めない人間性を見つけていた。
そして追い求めるかのように私自身、自分を生きて来た。
そこは栃折さんが見てきた目と一致する。
恋焦がれた一人の女として同感する部分がある。
しかし女性の目で・・という偏見はない。栃折さんは正確に当時を語り今の自分を語っている。
日記の部分が引用され当時は読んでいてなんとなく理解していた二人の関係をそうだったのか・・と、ひとつの謎解きをしていくように楽しんでしまった。
また栃折さんの近況も知る事が出来て大変良かった。
時間経過といい、長い時を経て語られる静かな恋である。『マジソン郡の橋』を彷彿させられる1冊であるとはファンのひいき目だろうか・・・
過ぎた日の謎解きのように
(2003-11-29)
私が森有正を知ったのはもう30年前になろうとしている。栃折久美子もその頃、森有正の日記に出てきて、本に装丁者として名前が記されていた。本が好きで本を作る事にも興味があった私は同時進行に二人を知り、二人の仕事を見てきた訳である。私は森有正の文章は難しいけれど日記は特に細かく彼の行動を伝えていたから「どんな人だろう」と言うよりも「何て人だろう」と思い、憎めない人間性を見つけていた。そして追い求めるかのように私自身、自分を生きて来た。そこは栃折さんが見てきた目と一致する。恋焦がれた一人の女として同感する部分がある。しかし女性の目で・・という偏見はない。栃折さんは正確に当時を語り今の自分を語っている。
時間経過といい、長い時を経て語られる静かな恋である。『マジソン郡の橋』を彷彿させられる1冊である。ファンのひいき目だろうか・・・
森有正という恋人
(2003-11-22)
本の装丁者として知られる著者は、装丁の仕事がきっかけでフランス文学者の森有正を知り、彼を尊敬しながらも気持ちを傾けるようになる。やがて彼女は森から信頼されアシスタントとして彼の仕事を助けるようになり、二人は気持ちを通わせる。日本とフランスと遠く離れ、時には年に一度しか会えない関係でありながら、お互いの仕事に打ち込む生活を続ける。恋する気持ちは基本的に年を取っても社会的な立場が上になっても変わらないのではないか。しかし、違いが出るのは、恋をしたとき相手に寄りかからずひとりで真っ直ぐに立っていられるかどうかだ。彼女は苦しみながらもひとりで立つことを選び、それゆえに彼から遠ざかることにもなった。上質の恋愛小説を読んだような読後感があった。一連の哲学的な著作からは想像しにくい、森有正の思いがけない素顔を見ることができる貴重な本でもある。

