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日本経済新聞社
グループ:Book
ランキング:12950
価格:¥ 680
発売日:2004-07
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抑制のきいた自伝
(2007-08-03)
人みなに歴史あり。まして帝国ホテルの総料理長まで登りつめた人の歴史が、つまらないはずがない。
むろんプロの書き手ではないが抑制のきいた自伝で、気持ちよく読めた。もう少し自らの弱さ、汚さもさらけ出してほしかったという不満はあるにしても。
またホテルの厨房という「異空間」を垣間見るという意味でも、興味深かった。
どんどん元気になりながら読み進めます
(2006-10-10)
故・村上信夫氏(元帝国ホテル総料理長)による著作。
貧しい時代に、12歳で両親と死に別れ、レストランで丁稚を始めてからの
苦労話と戦争体験、そして東京オリンピックの選手村での経験など
激動の人生を描いた本です。
もともと、日経新聞の記事で、脈々と行き続けるフランス料理界の
村上人脈というものを見つけ、日経新聞の私の履歴書をもとにした
文庫本があるのを確認し、妻と一緒に読めそうなので買いました。
読むうちにどんどん読みたくなる本でした。
おそらく筆者は自慢話が苦手な人だと思いますが、
ただし、帝国ホテルは日本一と疑い無く何度も書かれているので、
それほど帝国ホテルの厨房はすごいんだと思いました。
若い頃の苦労話で、一生懸命何でも嫌がらずに取り組んでいれば
見ている人が必ずいて、チャンスをくれるというのは、職場の若い衆に
是非読んでもらいたいものです。
ちょっと後半は、すべてがうまく行き過ぎて、ちょっと一般人の世界
からは、かけ離れてしまうのですが、きっと努力と心がけと人柄が
そうさせたのでしょう。
お亡くなりになったのが残念ですが、帝国ホテルのフランス料理に
挑戦したくなりました。
フランス料理の旗手なのか、はたまた虚像だったのか?
(2006-09-12)
料理に対する愛情は、そのふくよかな体躯から滲み出ていました。愛嬌、努力、素質、運、統率力、そのどれもが他人より秀でており、とかく職人として意固地で孤立しがちなシェフとは一線を画しておりました。それだけに、実際の帝国ホテルの料理を食べると、?、というギャップを感じ、フォンテンブローの閉店では裸の王様的役割を演じたことは、晩節を汚したと言わざるを得ません。彼の愛したフランス料理は、彼が溺愛しているうちに、もう一人歩きしていたのでしょう。
波乱万丈。人生、なにくその心意気だ!
(2006-09-11)
この本を読書後、無性にカレーライスが食べたくなった。
村上さんの戦時中、砲撃最前線でのお話にカレーを作って兵士に食べさせたという部分が回想されたのだ。
鶏ブツと牛肉ブロック、大量の野菜に赤ワイン、香辛料の数々。
野趣あふれるようにざくっと放り込み、よく煮込み、辛・甘・酸・苦・旨というアンサンブルを醸し出した。
チカラワザである。無我夢中にガツガツと食べ、みな至福の至りだった。これが饗宴だ。
料理というものは、たとえそれがフランス料理というものであれ、その片鱗だけは誰にでも作れるものかもしれない。
いかにもてなすかというところ、相手に喜んでもらったか、それも意表をつくようなビックリした感動を与えるということが料理を作る人の至高の狙いだとを本書は記しているのだろう。
また、基本をきちっとマスターしておれば、応用はいくらでもできるということ。目標を掲げれば、努力を惜しまないということ。料理を通じて人生とは何かを物語っている。
実にいい本だ。
ハンバーグはムッシュ村上からの恩恵
(2006-03-12)
昨年(05年)著者である村上信夫氏が亡くなられたことが
とても残念です。
ハンバーグ好きな子供として育った方も多いかと思いますが、
帝国ホテルの料理長であり多忙を極めながらも、忙しい時間をぬって
一般家庭の主婦への料理教育にも尽力され、
テレビ「今日の料理」などを通した活動によって、
結果今日の私たちの家庭の食卓に「日常的に」西洋料理を代表する
ハンバーグなどがのぼることになった偉大さを忘れてはいけないと思う。
西洋料理が一部の特定の人たちのものであった和食中心の食生活の時代から、
本格的な西洋料理を何とかして広めようとした村上信夫氏の尽力が、
おおらかな人柄、人並みならぬ努力、
そして何より料理や人間への愛情が根幹にあるということが分かる素晴らしい本だと思う。
料理に興味がある人はもちろん、仕事に対する真摯な姿勢、
発想の柔軟さやビジネスチャンスのつかみ方、サクセスストーリーは
ビジネスマン、主婦、学生老若男女問わず学ぶことが多く、
読み物としても楽しい内容だと思う。

