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アイテム詳細

辰巳 芳子

文化出版局

グループ:Book

ランキング:2901

価格:¥ 2,730

ポイント:27 pt

発売日:2002-08

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カスタマーレビュー

滋養が総身に染み渡る思い  (2008-01-04)
この本は、料理研究家の辰巳芳子先生のスープに対する、思い、情熱、哲学のすべてが凝縮されている一冊です。言語障害を伴う病院生活で嚥下困難に苦しまれたお父様に、8年間スープを作り続けた経験がベースになっているとのこと。その膨大な知識、処方、手法を図式にのっとり整理されており、レシピだけでなく、水のこと、火力のこと、道具、スープを作るときの心得まで、先生の言葉が書き綴られていて、まるで秘伝書を読んでいるようである。
たとえば、スープを作るときの心得「スープは献立の最初に供するものである。最初の一口で後の料理のできばえを暗示してしまうから、細心の注意をもって作らねばならぬ。また、後に続く料理との関連性、気候、年齢、性別、仕事柄にも重大な配慮、計算が必要である。」
このように全編に、「人が生をうけ、いのちを全うするまで、特に終わりを安らかにゆかしめる一助となるべきものはおつゆものとスープである」と言い切る辰巳先生の思いがみちみちています。
我が家でも、母の調子が悪いときに、クレソンのスープを作ってみました。一口試飲してみてそれこそ、体中の細胞が歓喜するような感覚を覚えたほど、滋養が総身に染み渡る思いがするスープでした。母も「美味しいね」と喜んでくれ、心をこめてつくるスープの威力を2人してさまざまと実感したのでした。
評価するなどとは、恐れ多い、座右の書として、時折手にして、安易に流れそうになる自分を正すための本であると私は思っております。

読むには楽しいけれど、実践できるかというと…  (2007-11-06)
作る気満々で購入しました。が、実際に届くと、ところどころのエピソードを読んでしみじみして、本棚にしまってしまいました。

この本は、初心者には途方もなく難しすぎて、若い人には馴染みのない単語も多く、主婦には時間と手間がかかりすぎます。
まるで永遠の時間があるように書かれている本で、ところどころの小話は「食べ物の力ってすごい」と感動しますが、実践できるかというと疑問です。

調理師や板前さんレベルの人でないと、最大限に活用できないのではないでしょうか。
かなり、上級者(そして年配者)向けだと感じました。
説得力はあるが、とても実践できない、ということで3つ星としました。

家庭の味としてはお上品すぎて・・・  (2007-10-04)
 いい本だと思いますよ。本としては。
 でも、家庭の味としてはお上品すぎて・・・。ご馳走向けスープはいいと思いますけど・・。
 この本のやり方で「けんちん汁」を作ったけれど、おいしくはあるけれど、お上品すぎてパンチにかける味でしたね。なぜなら、けんちんをオリーブオイルでいためるからです!!
 やっぱり、けんちん汁は昔ながらのごま油で炒めて作るにかぎります。こじゃれてしまうと、家庭の素朴さや力強さが失われてしまうようで、おいしくはあるけれど、好きではないです。

やってみよう!とその気になる価値ある料理本  (2007-09-12)
私は男であるが手料理が好きです。
つくる方も、食べに行っていただく場合にも。
つくり手の手垢というか、真心のこもった料理には、必ずほかでは味わえない旨さがあるからです。
この本では、スープのことを、基本から紹介されてはありますが、まねてみたとしても本書の理想の通りにつくりえた経験はいまだありません。でも、あきらめではなくて、あくなき目標として読み手に問いかけているなにかがあるに違いないとおもわれます。
単に本を読んだだけであり、せめて料理を実践してゆくだけの日常のなかに、自分への問いかけをうけています。
料理本であるばかりでなく、食育などを根底から考えたい場合に、わたしのような超初心者から、ベテランまで、価値ある一冊になろうかとおもいます。感謝。
記20070913

マンネリ主婦におすすめ  (2007-01-12)
まず、辰巳先生のきりりとした語り口に感銘を受ける。料理を作るという行為に対して、気をひきしめさせてくれる。また、日本産の良質な食材を尊ぶ姿勢にも感銘を受けた。和食の出汁をうまくとれない人が巷にあふれている最大の理由は、良い材料を求めうていないことだと私も常々感じている。良い昆布を水に浸しただけで得られるあのねっとりとしたうまみや、削りたてのかつおぶしを湯に放ったときの、むせ返るような芳香を、日本人として人生のうちで一度は味わい体得すべきと思う。

自分自身は、和食に限らず、汁ものの基礎はあると自負していたが、その火加減、野菜の切り方、梅干やしいたけの効用、そしてやってはならないこと等々を明確に記してあるおかげで、もう一度、スープを見直してみようと心が奮い立った。早速1〜2品作ってみた。本に示してあるほどの良質な食材ではなかったし、一字一句たがわず作った、とはいえないが、それでも、マンネリ化しインスタント食材を多用するようになっていた舌は喜んだ。何気ないスープや汁が、食卓を満足と笑顔で包んでくれた。日々の献立に苦慮されているご同輩、ぜひご一読を。