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アイテム詳細

佐野 藤右衛門

草思社

グループ:Book

ランキング:124070

価格:¥ 1,680

ポイント:16 pt

発売日:1998-04

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カスタマーレビュー

職人の知恵は、科学より深い  (2008-03-28)
 桜の第一人者。祖父の代から桜の保存のため日本中をまわった。
 世界各地で日本庭園を手がけた功績も評価されている。

●花見のマナー

 桜は下を向いて咲く。中へ入り込んで見て、初めて桜も喜ぶ。
 花見はゴザ、ムシロを使ってほしい。ビニールシートは、根が呼吸できないから。

 桜の花が咲くのは一年間の最後の仕事。花を散らして初めて芽が出て、一年の営みが始まる。

●自然の理

 自然は鳥、昆虫、地面の中の虫、微生物そのほかもろもろが作用して成り立っている。害虫や不要な植物を絶やすと、人のためになる動植物、虫も一緒に絶えてしまう。それらがないと生きられないからである。
 植物は虫や鳥を媒介にして、自分にあったところへ出て行く。そういう状況を人が潰している。

●自然保護の問題

 今あるものを保護するのは正しいとは言えない。木は世代交代しながら生き続けていく。それがわからず、切るな、今の状態を保てというのが保護だと思っているのは、正しくない。木は寿命があってなくなっていくものである。

●速ければいい訳ではない

 自然界は時間がかかるもの。結果を急いで何かをすると、逆に悪くなることがある。
 5年後にはどうなるかを考え、今をどうするか、これからの手入れをどうするかを考えてやる。

●丈夫がいいとは限らない

 木をビニール紐でくくると、腐らないので、木が膨らんだときに、木に食い込んで、しまいに折れる。藁縄、筵は土に戻り肥料となる
 ビニール、ナイロン系の素材は土に戻らないから、具合が悪い。
 ナイロン製のホウキは静電気が出て良くない。今の畳はナイロン系の素材が入っているので、空気の流通が悪い。季節に合わせて調整しない。

●失われた情感+よけいな知恵

 蝋燭や油の明かりは、揺れる。ほのかに揺れるものから、昔の人は情感を受け取っていたことだろう。
 生きていける必要最低限の知恵だけあればいい。よけいな知恵が多すぎるのも、困ったことになる。

庭の指南書  (2006-04-24)

今から5年ほど前、家を建てて小さな洋風の庭作りをはじめたときに、種々の庭造りの本を読みましたが、総論的に、最も参考になったのが本書でした。

「庭は手入れではなく守りですわ」
の言葉に象徴されるように、人間が植物を育てるのではなく、植物が育つのを見守ることが肝要。

各論的には日本庭園向けの松、梅、楓、桜が中心ですので、あまり参考にはなりませんでしたが、精神論的には大きな収穫を得ました。

桜の花が咲くころに、小さな庭の陽だまりで、うららうららと本書を読み返すのが楽しみです。

櫻狂に感染  (2002-04-22)
3年ほど前に、佐野藤右衛門さんの庭に愛犬シーザーと散歩中に紛れ込んで
「おむすび」を頬張っている時に櫻守の法被を着た旦那さん風の人が通りかかり一言「兄ちゃん庭にゴミを捨てて汚さんといてや」と。思わず立ち上がり
「はい」と答えました。なぜか非難されたような気まずさは感じないで、自然を大事にしている人だなという感じを受けました。

翌日ある場所で「ミドリのフォーラム」があり佐野藤右衛門さんの講演会があると言うので参加しました。佐野さんは庭師として高名であり、気難しい人と
想像しておりました。登場した佐野さんは昨日のおじさんでした。
その時の講演と同じ語り口でこの本は櫻、自然について書かれている環境保護の本です。

桜がますます好きになる  (2002-04-09)
そもそも、私は桜が好きだ。ソメイヨシノといわず、山桜といわず、とにかく好きだ。あの淡いピンクの花びらが、風に吹かれてゆらゆらする姿は、何物にも代え難い、本当に「風情」とは正しくこれだ、と思わせてくれる。

その大好きな桜に一生を捧げ、否、何代にもわたって愛し続ける人がいる。それが、佐野さんである。この本に語られた佐野さんの言葉は、単に「桜守」の技術論ではなく、私たち一人一人が、桜を鏡として、いかに生きるかを示した貴重な教訓だ。
桜を愛でつ、佐野さんの言葉を胸に、今年も勇気がわいてくる。