長年の信頼と運営実績。探したいサイトが見つかるサーチエンジン
書籍紹介
カテゴリー
QRコード
アイテム詳細
草思社
グループ:Book
ランキング:107550
価格:¥ 4,095
ポイント:40 pt
発売日:2003-08-19
通常3〜5週間以内に発送
このページのURLは
http://linkmotto.com/a/asin/Books/4794212356/
この商品を買った人はこんな商品も買っています。
レビュー(Amazon.co.jp)
???「世界史的人間ないし時代の英雄とは、洞察力ある人びとだと考えるべきであって、彼らの言動はその時代にあって最上のものなのである」。本書の第1巻第10章「スターリンとヒトラーの比較」で、アラン・ブロックは「世界史的個人」の役割に関するヘーゲルのこの言葉を借りて、両者の信念を語っている。
???アレクサンドロス、カエサル、ナポレオンのような“英雄”が「世界精神を実現する途上で、多くの無垢な花々を踏みにじり、行く手に横たわる多くのものを踏みつぶすのはしかたないことである」とヘーゲルは言った。ヒトラーとスターリンがこの言葉を知っていたかどうかはわからないが、2人に共通する信念を「実によく表している」言葉である、とブロックは言う。
???ヒトラーは自らを、神意を受けて敗戦の屈辱とワイマル時代の堕落からドイツ民族を救うよう求められている存在と考えていた。スターリンが自分の使命と考えたのは、何世紀にもわたって続いたロシアの後進性に終止符を打ち、ロシアを農民社会から近代的工業国に脱皮させると同時に、世界最初の社会主義国家を築くことだった。2人の信念がパラノイア人間の誇大妄想ではなかったことは、それがおぞましいものであったにせよ、彼らが歴史に確かな足跡を残したことで明らかだ。
???ヒトラーは「20世紀の最も酸鼻な物語」というべきナチ帝国を築き、スターリンは「粛正」と「収容所列島」という血の凍るような言葉で象徴されるソビエト帝国を築き上げた。20世紀はこの2大恐怖帝国の興亡を抜きに語ることはできない。その意味で、2人はまさしく「世界史的個人」だった。
???彼らはいったい、どのような経緯からこのような信念をもつにいたったのだろうか。ブロックは、ヨーロッパの西と東に現れた巨大な同時代人の出自、人間形成の過程、権力掌握に至る闘争を克明にたどることによって、それを探り出そうと試みている。しかし、結論は「いまだに謎」であった。明らかなのは、2人はネロのような突発的暴君ではないということである。ヘーゲル流にいうなら「いまだ地下にひそむ内面的な精神が、種子の殻を叩くようにして外界を叩き、外界をこわす」ような歴史的人間であり、「どちらもヨーロッパの既存秩序にたいする政治的・思想的挑戦だった」とブロックは言うのである。(伊藤延司)
カスタマーレビュー ![]()
剛腕スターリンと青二才ヒトラー
(2007-04-09)
非常に面白く読ませていただきましたが、スターリンの横に置かれたヒトラーのヘタレぶりには笑えました。
筋金入りの革命家として十代の頃から辛酸をなめ続けたスターリンと、売れないアーティストとしてモラトリアムな青春を送ったヒトラー。
レーニン配下のボリシェヴィキの一員としてクーデターに暗躍したスターリンと、産業界の操り人形として政権を取らせてもらったヒトラー。
一世代の間に全く新しい現代国家を築き上げたスターリンと、それまでの数十世代にわたるドイツ文化の偉大な遺産を自分の代でほとんど使い果たしてしまったヒトラー。
軍事・政治・外交だけでなく、文化や芸術にまで注意深く目を配り、すべて自分で仕切り通したスターリンと、面倒くさい案件はすぐに側近に丸投げしてしまったヒトラー。
戦争においては大局の指導に専念し、細かい作戦は将軍たちにぜんぶ任せていたスターリンと、こまかい作戦にいちいちこだわって戦局を悪化させたヒトラー。
毛沢東や金日成などその後のほとんどの独裁者のお手本となり、その影響力は現在まで続いているスターリンと、ホロコーストと敗戦というマイナス要因によってのみ歴史に影響を与えたヒトラー。
そういうわけでヒトラーはただただマヌケな政治家だと思いますが、しかし、もし今後の歴史に登場するかもしれないのはヒトラー型の政治家だと思います(スターリン的人間、「悪の天才」的政治家は前近代的社会からしか生まれないように思うからです)。
よって、わけの分からない差別的な発言をする政治家がいたら、「あいつはマヌケだからしょうがない」と思ったりせず、早めに放逐することが大切ではないでしょうか。
学校で何故、教えない?!
(2006-04-27)
世界的規模の大戦を2度も経験した20世紀前半は人類史上世間が最も騒がしかった時代であり、マスに訴えかける能力に秀でたカリスマ・アジテーターであったヒットラーと、レーニンの後継者として必ずしもぬきんじていなかったことから来る劣等感と猜疑心のかたまりであったスターリンの所業は目を覆うばかりです。
一方で、人々の不満や閉塞感が限界点に達しているとこうした独裁者の出現を許し、その国と人々を偏った方向にとんでもない幅で振れさせてしまうとも言える訳で、どうしてもそこまで行ってしまう、行かねばすまない人間のサガが愚かであり悲しくもあります。
また、自国の利益を何よりも優先する考えは当時の日本や列強諸国も似たり寄ったりだった訳で、国際政治の非情さ冷酷さ、その究極の実現手段である戦争の本質は現在も何ら変わっていません。
昔の人は「知るは喜び也」と言ったそうですが、ホント深いです。力作、1,000ページに及ぶ大作であり、早くも古典です。
これまでの類書を十分に補充する内容
(2004-06-11)
関連図書にない情報があって,役立ちました
歴史が迫ってくる。
(2004-02-28)
2人を交互に、同時代の分けてあるので、
長いながらも飽きるところはありません。
イデオロギー的には全く異なるにも関わらず、
周囲を狂気に巻き込んでいく2人のやり方、
個人的な性格についての記述が、今までにはない
説得力を与えてくれます。
事実は小説よりも奇なりという言葉を感じました。
死を覚悟したヒトラーの、今後の冷戦構造そして今にいたる
紛争を予期した覚書など、今を生きる我々に対する忠告でもありうるでしょう。
ちょっと知的な秋は如何でしょうか?
(2003-11-16)
ちょっと、タイトルの文字がやわらかいのが気になるけど(学術的な内容に似合わない気がする。。)良書だと思う。ヒトラーもスターリンも突然変異的に現れたのではなく、むしろ必然であったと私は考えている。つまり、今現在の日本やアメリカにも第2のヒトラーが出現する可能性は十分にあると思う。1時期の小泉首相の圧倒的支持率などは、まさにヒトラーそのものではないでしょうか?第2のヒトラーを生まないためにも、過去から学ぶことは有意義であると思う。その意味でも、この本を読むことをお勧めしたい。ヒトラーとスターリンを並列的に記述しているので、比較しながら読める。分量の割りに、読みやすいと思う。

