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アイテム詳細

山下 邦彦

太田出版

グループ:Book

ランキング:455946

価格:¥ 6,932

発売日:1991-12

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カスタマーレビュー

分析の大半はデタラメ宣言!  (2007-09-23)
同じ著者による『楕円とガイコツ』('99年刊行)の中でこんな告白文があります。
「あの本は実はほとんど間違いなのです」

その通り!刊行当時('91年)には訳も分からずただ分量(百科事典かと思った!)と小難しい分析に
圧倒されて終わりでしたが、あれから多少理論的なことを身につけた今読み返すと、トンデモ分析炸裂!

例えば、『王立宇宙軍』テーマ曲のただの転調でしかない箇所を愚直に同一調視してコードネーム化していたり、
『シェルタリング・スカイ』の本質であるベースの半音下降構造にまるで気が付かないままコード分析で
かきまわして収拾付かなくなった挙句の果てに「坂本は砂漠の響きに達したのだ」とかなんとか、
わけのわかんない結論でお茶を濁したりと、いやもう酷いのなんの。

『チック・コリアの音楽』で馬鹿ぶりが頂点に達した感のある山下邦彦。でも『ビートルズのつくり方』の
モード分析は素晴らしい。最終ページに紹介されている坂本の『ザ・シード』分析を除けば、だが。

『ウェザー・リポートの真実』もそうだったが、このひとはどうもセンチメンタルな資質があって、
『楕円とガイコツ』以後の冴えわたる(大スカもたまにあるにせよ)分析手腕を大いに損なっているように
思える。

当たり外れの大きい著者の、良くも悪くも出発点となった一冊。
そのおおはずれな分析ぶりにツッコミを入れられるレベルの音楽知識がある方なら
反面教師として読む価値あり。

各時期の坂本の発言が手際よく編集されていて読物としても楽しめる点を買って
☆はふたつあげます。

ディープなマニアは参考程度に。  (2005-02-01)
自身のオリジナル作品に関する資料はそこそこ載っています。ただ1980年代に"Sound & Recording Magazine"や"Keyboard Magazine"を読んでいた人にとって目新しい情報は少ないでしょう。
また「全仕事」というタイトルを信じてはいけません。この本の致命的とも言える欠点は、坂本氏が他者の作品に参加した際の資料があまりにも少ないことです。矢野顕子、大貫妙子、David Sylvianとの共同作業は氏の仕事の中で重要な位置を占めると思いますが、わずかしか掲載されていません。特に矢野の「峠のわが家」、Sylvianの「Secrets of the Beehive」などはほとんど共同作品といってよいほどの深い関わりをしているだけに、本書におけるあまりにも軽い扱いは残念です。本書は坂本氏本人に関係する資料のみで成り立っており、周辺人物に対しては取材や資料収集をしていないものと推測されます。
坂本氏本人の仕事としては、CM音楽に関する情報が非常に少ないです。一時期の坂本氏は資生堂にかなりのインスト曲を提供しており、資生堂チェーンストアのみに配布されるなどしていました(アルバム2〜3枚できるくらいの分量はある)。しかし本書で割かれたページはわずかです。
これらの職人・裏方としての仕事は、先に上げた雑誌類への露出が少なかった分野であり、もっとこの本で記載してほしかったことでもあります。

坂本龍一全仕事という名の山下邦彦音楽論  (2005-01-05)
とにかく分厚い。ブリタニカの事典顔負けのボリュームと世界のサカモトに密着した分析は読み応えがあります。「教授」の蔵書や言説を作品とからめながら、おそらく当の本人も「そうだったの」とびっくりするくらいに一つの「思想」にまとめ上げています。出版後の教授の仕事は同じ著者の『坂本龍一音楽史』に少しまとめられており、『楕円とガイコツ』では少し考えがかわっいるので合わせて読んでみてはいかがでしょう。巻末の充実した文献リストのおかげで私は随分と出費してしまいました。

これらの研究が結実して  (2004-10-08)
同著「チックコリアの音楽」に向かって、その基礎的な研究がなされたように思われる一冊。
とにかく資料の量が多い。そのためか書籍として大判なので気軽に持ち運べず、どこでも読めるというわけではない。

現在入手できない上記著作で結実する音楽理論の産声を感じる内容。

これまでクラシック一辺倒だった私は大きな衝撃を受けました。