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DHC
グループ:Book
ランキング:790015
価格:¥ 1,785
ポイント:17 pt
発売日:2002-04
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カスタマーレビュー ![]()
痛々しい人生…著者にエールを送り続けたい
(2007-05-15)
最初の冒頭から衝撃的な場面が出てくる。
著者の人生は幼少期から大人になっても通常よりはるかに過酷な状況に置かれていた。
混血児であるがゆえに祖国でも他国でものけ者にされ、養父母には虐待に近い扱いを受け、
夫からの暴力を受けた。
肉体的・精神的にも辛い日々を独自のユーモアと実母への愛を支えに生きていたのである。
いくつもの場面でこんな状況は私には耐えられない・切ない・悲惨だと思ったが、
不思議と涙は出ず、一気に読み通せた。
彼女の今までの人生には悲しみに部分が多かったかもしれないが、
それをどうにか乗り越えてきたこと、そしてこれからの彼女の人生に喜びが増えることを願って、ずっとエールを送りたいと思った。
サバイバーからの貴重な告白
(2004-04-05)
とびきり美人の友人に勧められ、買った。珍しくいい本だった。友人の薦めで買った本で5つ星はなかなかないものだが、本書は違う。複数の差別に苦しめられた少女がサバイバーとなり、スライバー(=花咲く人)に変容していくさまがうまく描かれており、私を一気に最後まで読ませた。かなり重い内容の本であるが、最後まで読ませるには才能溢れる訳者−雨宮絵理−の誕生によるところが多いように感じられた。私は友人とよくスナックへ行く。すると、スナックで働いている女性にけっこう、虐待を受けてたり、受けたことがあるために自分を愛することを知らない女性が多いことに気づく。これまでは「愛しすぎる女たち」を紹介してきたが、読みやすさから今後は「一万の悲しみ」を推薦することにする。お奨めの一書である。
日本の読書界に貴重な翻訳書が出ました
(2002-05-13)
貴重な翻訳書に出会った。
内容は重い。性差別、人種差別、家庭内暴力。
書き出しは、著者の母親(オンマ)が目の前で実の父親と兄に殺される場面である。米軍兵士と韓国女性との間に生まれた著者は韓国には居場所がなかった。アメリカの養父母のもとで育てられるが、アメリカでも次々と悲しい運命の中に投げ込まれる。
この本を読むと、性差別が言葉の上だけの問題ではないことがよくわかる。家庭内暴力とは身体や精神に対する一時的な暴力であるにとどまらず、その存在を抹殺し居場所を奪ってしまうものなのだ。
おそらく、実際に少しでもこのような体験のある人は深い共感を覚えるだろう。
そして何より翻訳がすばらしいと思う。著者には文学的教養があって、それが重い内容に独特の彩りを添えている。しかし、もし翻訳が文学趣味に走っていたら、かえって嫌みなものになっていたに違いない。訳者の抑制のきいた達意の日本語が貴重な翻訳書に仕上げてくれたと思う。日本の翻訳界にこれまでには見られなかった新しい才能を持った翻訳家が誕生したことを喜びたい。

