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白日社
グループ:Book
ランキング:54122
価格:¥ 735
ポイント:7 pt
発売日:2004-08
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カスタマーレビュー ![]()
実はかけがえのあるもの
(2006-09-10)
広く流布された言葉「かけがえのないもの」を逆さまに言い換えただけで、実は恐ろしいことだったり、真実を突き詰めてしまうんじゃないかと察知出来ます。
仕事、言い換えれば極めて抽象化された概念の前では「かけがえのあるもの」で、
その個体、状態ならば「かけがえのないもの」なのでしょう。
人が抽象化あるいは概念化されたものでは取っ替え可能な世界なんでしょうね。
それが脳味噌の仕組みというか、共通常識というか言葉の世界そのものでしょうかね?
濃縮された養老ワールド
(2006-04-25)
養老ワールドを濃縮した1冊。
あとがきにでも書かれているが、これまでの養老先生が書かれたり、講演された事を実に端的かつ判りやすくまとめたものである。養老先生の根っこは「自然」なのである。まだ養老先生の本を読まれてない方がいきなり読むとその世界が広いように思えるかもしれませんが、実は非常にコアな部分の話で単純明快だと思います。
何時もながらのキーワード、自然、都市化、脳化、人工、人とモノ、心と身体などなど。
そして、これもあとがきである。「自分でものを考えることを、一人でも多くの読者がしてくださるようになれば、それは筆者の望外の幸福である」
ちなみにこの白日社では、釣り人や山暮らしにはたまらない素晴らしい書籍を沢山出しております。志村俊司の「聞き書き シリーズ」
「手入れ」の思想
(2004-10-13)
養老さんのいう「かけがえのないもの」・・・それは、人間の意識の及んでいない・「都市化」されていないもの、すなわち「自然」のことです。この「自然」は通常「自然保護」などで使われる意味よりも広い意味で使われています。具体的には、人間の無意識や、合目的的に動かないことが多い子どもなども「自然」に含まれています。
ところが現代は「都市化」が進み、人間は意識して「ああすればこうなる」を追い求めている。何がなんでもわからなくては気がすまない。
養老さんが「教授の職を辞する」と決めたとき、同僚から「辞めてどうするのですか?」とたずねられ、「わかりません。辞めた後のことは辞めてから考えます」と答えると、「よくそれで不安になりませんな」と言われた、というエピソードが紹介されています。
このように「先が見えなきゃ不安になる」状態や、何でも意識下に置こうとする習慣が身についてしまった結果、「なんでもわかったつもりになっている」状態のことを、養老さんは「おかしいんじゃないか、病的なんじゃないか」と言っています。
では、養老さんはどのように生きることを薦めているか。それは、「まず、わかろうとする」のではなくて、「やってみなけりゃわかんない」という風に、何でもまずは実行に移してみること。実行に移してみれば、「思ったより簡単だ」「思ったより難しい」等々、いろいろわかってくるはずです。そして、その中で、必要に応じて、「考える」という作業を取り入れる。大体こんな感じだと思います。
まずはやってみて、考える必要が生じたらしっかり考える。
「自然」としての不確実性の中でのびのびと生き、「手入れ」として折に触れてしっかり考える。養老思想の真髄たる「手入れ」の思想がたっぷり詰まった一冊です。

