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Nancy J. Adler
桑名 義晴
江夏 健一
IBI国際ビジネス研究センター
マグロウヒル出版
グループ:Book
ランキング:564265
価格:¥ 2,650
発売日:1992-09
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カスタマーレビュー ![]()
国際ビジネス関係者は一読の価値有り
(2003-11-21)
2003年の日経世界経営者フォーラムでキャノンの御手洗社長は言っていた。キャノンは日本にある会社だから日本式の経営を貫くのだ、と。仮に他の国の会社であれば自分はその国の経営スタイルに完全に根ざした形で経営を行う、と。筆者は思う。これはキャノンが本質的にグローバル企業になりつつあるからこそ言えることばではなかろうか、と。
本書で取り上げる題材は、国際ビジネスにおける組織行動論である。本書ではいかにして企業がグローバル化していくか語られている。また、国によってどのようなリーダーシップが最も好まれるかなど、日本国内に住んでいるものには分かりにくい面を懇切丁寧に説明してくれている。もっぱら米国のMBAでは米国中心の組織行動論が取り上げられやすいと聞いているが、本書はそういう米国中心主義を相対化し、それぞれの国でどのようにビジネスを行えば最も摩擦を起こさず、地域文化を理解し、地域の顧客から支持されるようなグローバル企業になれるかが語られている。そういう意味で組織行動論関連の書籍としては極めてユニークだろう。本書はMBAの授業でも基本テキストして使用されているが、これから国際ビジネスに関わろうとされている方、既に関わっており各国における組織運営のあり方などを検討されている方にうってつけであると思われる。慧眼なのは、日本国内ではビジネス界であれ教育界であれ人間の常識のように扱われている『マズローの欲求の5段階説』が、実はアメリカ人男性(より詳細には、26人のプロテスタントを信仰するアングロサクソンの白人で、内23人が男性、残りの3人女性は実験結果には反映されていないらしい)の考え方をベースに作られているという点である。アジアや欧州、中東などの他の国であればまた違った考え方が適用できると指摘するあたり、目から鱗が落ちる思いであった。本書は一読の価値ありと考える。日本語訳が待たれる。

